

Interview
MT
MD
SD
SoC / FW開発部門
メモリやSSDのシステム技術分野でも、
多才なキャリア入社のエンジニアたちが
ユニークなものづくりで先駆けている。
多才なキャリア入社のエンジニアたちが
ユニークなものづくりで先駆けている。
SDカードやSSDに関わるシステム技術でも、SoCやファームウェアの開発から、次世代応用技術の探究まで、多才なキャリア入社のメンバーが手腕を発揮している。そこで、さまざまな専攻や前職の若手5人に仕事と働きがいや会社について語ってもらった。
Interview.1
SoCやテスターの開発、
新技術・新用途の研究など
それぞれ独創性に富む
プロジェクトに打ち込んでいる。
新技術・新用途の研究など
それぞれ独創性に富む
プロジェクトに打ち込んでいる。


所属している部署と担当している業務についてお話しください。

S.I.cSSD技術部のcはクライアントの略で、PCやゲーム機などコンシューマ機器向けのSSDを開発している技術部隊です。そのなかで私はコントローラSoC(SSDの制御を担うチップ)の設計と評価を行っています。SSDを高速で動作させるコントローラを開発するプロジェクトで論理検証を手がけた後、ここ2年くらいは省電力モードの制御など、主に電源系の回路設計を担当してきました。あわせて高速インターフェースのPCIeを対象に、PCメーカーなどのお客様の意見を伺いながら、規格を踏まえつつ独自の考え方を織り込み、付加価値を付けて競合との差別化を図る取り組みにも力を注いでいます。

A.T.私のeSSD技術部はエンタープライズ用途、すなわち企業ユーザー向けのハイエンドSSDを開発しています。私もSoCの開発部門で、お客様側のストレージサーバとSSDをつなぐインターフェースの論理設計を担当しています。チームでは特に、標準的なインターフェースのSAS(Serial Attached SCSI)を搭載した製品にフォーカス。SASは仕様を理解するのが難しく、参入しているメーカーが限られるため、長年の経験を有する当社の強みを活かしてシェアを伸ばそうと目指しているところです。ちなみに、新しい規格として注目されているNVMeは別のチームが手がけており、互いに協力しあって、技術情報の共有やノウハウの蓄積を進めています。

Y.M.メモリデバイスのシステム開発を行っている部署で、スマホ向けメモリコントローラの評価チームのリーダーを任されています。開発中の新機種向けコントローラを評価するためのテスターを、ハードはもちろん、ソフトもドライバやミドルウェアから自分たちでつくっていくのです。まだ世の中に出ていない次世代の製品が対象なので、テスターメーカーの装置では十分な評価が難しく、問題が起こった場合もスピーディに対応できません。自社で製作するほうが、製品開発側のニーズに応えやすく、スピーディな問題解決が可能になるので、ノウハウも蓄積できます。テスターまで自作するのが、独創的な技術にこだわる当社の流儀、というわけです。

T.E.私は、メモリのシステム技術を研究開発する部門で、SSDの新しい用途を調査・研究しています。最近、SSDもソフトウェア次第で、DRAMと変わらない性能を出せる可能性があると考えられるようになり、これまでDRAMしか適用できなかった分野でSSDの有効活用を図る機運が高まっています。具体的に私のチームが狙っているのはWebサーバです。例えば、検索エンジンのデータを高速で読み出す機能はDRAMに限られていましたが、SSDをカスタマイズして置き換えることができれば、コストを大幅に低減できます。チームでは、オープンソースのデータベースソフトをソースコードから改良するといったトライアルを進めていて、かなり高い性能を出せるレベルまで到達しています。

M.T.メモリデバイスの新しい活用を探究する部署で次世代のストレージシステムの研究開発を行っており、私は主にLinuxドライバ開発を担当しています。これまで、複数のフラッシュメモリやCPUを使用した独自アーキテクチャのハイパーコンバージドインフラストラクチャの研究開発を進めてきました。このプロジェクトは、様々なデバイスやソフトウェアで構成されたシステムであるため、発生する課題も多岐にわたりますが、様々な技術バックグラウンドを持つメンバーが集まり、他チームのメンバーとも連携し、情報爆発の時代に寄与するソリューションを目指して研究開発しております。
Interview.2
難しい問題は多いけれど、
メンバーと協力して
チームワークで乗り越えた時の
喜びも大きい。
メンバーと協力して
チームワークで乗り越えた時の
喜びも大きい。


働きがいを感じるのは、どのような時ですか。

T.E.ものづくりと直結したR&Dの面白さを得られることです。以前のプロジェクトで工場内環境を改善するシステムを開発した時は、お客様と直接やりとりする機会もあり、高く評価してもらえて嬉しかったですね。事業部の意見や要望を聞いたり、部署のいろいろなジャンルの専門家に相談したりして、自分の研究とものづくりを結んでいけます。現在のプロジェクトでも、事業部や顧客のニーズを捉えながら、ソフトウェアをより上手く使いこなすことでSSDの可能性を広げられないか挑戦の真っ最中。相手のDRAMが強敵だけに大変ではあるけれど、それこそが技術と技術の勝負でしょう。

A.T.私は、市場に出る製品を開発したいと希望して転職し、入社以来、エンタープライズ用途のSSD開発に携わってきました。当初は市場であまりポジションを取れていなかったのが、チーム一丸となってつくり上げた新製品が4年目の今では売れ筋になり、会社の収益に貢献できています。SASは仕様書が1,000ページを超えるため、理解するのに苦労しましたが、その結果、お客様の要望を満たす製品をつくることができ、着実にシェアを伸ばせたのです。膨大な資料を相手に苦闘して、分かった時の喜びが最高です。

M.T.みんな大変なのは確かだけど、それだけ難しい課題にチャレンジしているので、苦労を重ねた末にクリアできた時の喜びが大きい。私の場合も、チームのリーダー的な立場で、フラッシュメモリの新しい領域を拓くミッションを担っているので、次々に出てくる問題をすごく短いスパンで処理しなければなりません。メンバーと熱く議論しながら、力を合わせて解決していく日々が、働きがいにつながっていると実感しています。

S.I.そうですね。どの部署もキャリア入社の人が多いし、生え抜きの人も「社内転職」と自称するくらい他分野から異動してきた人が多いので、さまざまなスキルやキャリアのエンジニアが、それぞれ意見を提起しながら、熱く議論を戦わせる風土が定着しています。何か問題にぶつかると、みんながひとつになって乗り越えようという一体感があって、気持ちがいいんです。私の体験では、どうしたらSSDの消費電力をハードウェア全体で低減できるかという課題があり、フラッシュメモリ、SoC、インターフェースなど各パートのリーダーが集まりました。私がドライブ役を務めたのですが、それぞれ専門の英知を持ち寄り、一致協力して成果を挙げることができて嬉しかったですね。

Y.M.ハードは基板からシステムまで、ソフトはドライバからアプリまで、幅広い技術分野に関わる仕事なので、多彩な知識を吸収できて興味が尽きません。それも、有力なスマホメーカーのエンジニアと、電話会議やメールで日常的に英語でのやりとりを行うので、厳しい要求に応えるのは大変ですが、ものすごく触発されます。何より、私たちが開発したメモリデバイスがスマホの新機種に搭載され、世界の人たちに使われるので、達成感は十分。もちろん自分でも買って使っています(笑)。
Interview.3
人と環境に積極的に
投資してくれる会社だから、
恵まれた環境のもと、
実力を存分に発揮できる。
投資してくれる会社だから、
恵まれた環境のもと、
実力を存分に発揮できる。

では、当社へのキャリア入社を考えている方に、ぜひ伝えておきたいと思うことを聞かせてください。

A.T.メモリの世界市場は伸び続けていて、将来的にもいっそうの成長が期待できます。恵まれた市況のもと、当社では製品をどんどんつくって売上げを伸ばそうと、全員が燃えています。製品開発に情熱を燃やしたいと望んでいる方は、会社に勢いのある今が入社する絶好の機会です。ぜひ一緒に、大いに盛り上がっていきましょう。

M.T.いろいろな分野から優秀なエンジニアが集まっているので、知識のある人に学びながら成長していけます。社内の教育研修講座が充実しているうえ、社外研修や展示会にも積極的に参加できるので、異なる業界や分野からの入社でも心配いりません。私自身、ストレージの知見はゼロで入りましたが、着実に習得できました。誰もが過去の経験を活かせているし、そこからジャンプアップして活躍中です。

S.I.純粋に技術が好きな人が多くて、いいものをより低コストで世の中に届けるために、活発に議論を交わしています。何でも発言しやすい環境なので、自分をしっかり表現できる人なら、すぐになじんで実力を発揮できると思います。

M.T.私は入社した時に、『前の会社でやっていたやり方を、ぜひアピールしてください』と言われました。既成の枠にとらわれず、常にいいものを取り入れて、新しく変えていこうという点も、転職者には嬉しい風土です。私の部では在宅勤務の導入も進めています。終日在宅だけでなく、夕方早めに子どもを保育所に迎えに行った後、部分在宅で仕事をするとか、柔軟に利用できるのでとても便利で、よく活用しています。

T.E.メモリメーカーというとハードウェア寄りに感じるかもしれませんが、私のようなソフトウェア系のエンジニアにも多様な研究開発の場が広がっています。与えられた業務をこなすのではなく、自分からこうしたいと提案してチャレンジする人がチャンスをつかめる会社です。

Y.M.人と環境に積極的に投資をしてもらえるのが、いちばんのメリットだと思います。私の評価部門で話せば、多岐にわたる検査・測定機器が台数も豊富に揃っています。PCIeのテスターとか高速通信のアナライザとか、最新の機器を存分に使えるって、とても恵まれていると感謝しています。
一同同感です。設備投資、職場環境、教育研修、福利厚生、ワークライフバランス……すべての面でエンジニアも家族も満足できる制度や仕組みが整っていると、そう言い切れる環境ですね。
ありがとうございました。
※インタビュー内容は取材時のものです。(2018年8月取材)
PROFILE

S.I.
2014年入社
cSSD技術部SoC開発部門
cSSD技術部SoC開発部門
大学院の半導体集積化学専攻修士課程で、半導体の製造プロセスについて研究。修了後、半導体メーカーに入社し、5年ほどマイコン用IPの開発に携わる。経験を積むに連れ、IPのその先の製品開発まで手がけたいと望む気持ちが強くなり、当社のSSD事業部門に入る。

A.T.
2013年入社
eSSD技術部SoC開発部門
eSSD技術部SoC開発部門
大学院修士課程でCPUのアーキテクチャや半導体の論理回路設計を探究。前職では約10年間、CPUの設計を中心にSoC開発に従事。半導体の開発・設計技術は、ひと通り習得できたので、よりプロダクトに近い半導体を手がけたく転職を決意。キオクシアを選んだのはSSDを通じてその思いを叶えられると思ったため。

Y.M.
2015年入社
NANDシステム技術部コントローラ開発部門
NANDシステム技術部コントローラ開発部門
高等専門学校情報工学科卒。電機メーカーに就職し、カーオーディオ用のマイコンFW開発を手がける。7年ほど在職するなかで、プロジェクト管理業務が主になったため、エンジニアとして現場で開発に打ち込みながらスキル・キャリアを伸ばせる場を求めて転職を決断。今まで培ったスキルと最もマッチしたのがキオクシアだった。

T.E.
2015年入社
システム技術研究開発センター
システム技術研究開発センター
大学院機械工学専攻博士課程でヒト型ロボットを研究。制御ソフトの開発経験を活かし、SEとして6年ほど活動。引き続きインターネットサービス企業で検索エンジンの開発に携わった後、当社のファームウェアエンジニアに可能性・将来性を感じてキャリア入社。

M.T.
2015年入社
システム技術研究開発センター
システム技術研究開発センター
大学では情報系の学部で、画像処理ソフトを専攻。卒業後、最初に顔認識のカメラやIP電話の組込みソフト開発を6年、次に医療機器メーカーのフィールドエンジニアを5年、それぞれ経験。あらためて、最先端のソフトウェア技術を追求したいと考えて当社に転職。