

トヨタグループの改善文化を活かし、 販売店のデジタル化を推進する システム開発に挑む。 トヨタグループの改善文化を 活かし、販売店のデジタル化を 推進するシステム開発に挑む。
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カスタマーグループ
大学では経営学部経営学科に所属。大学卒業後ITベンダー2社で勤務し、主にシステム開発の実装を担当。より上流工程や幅広い業務に携わりたいと考え、トヨタシステムズへ転職。現在は販売店向けシステムの開発プロジェクトに従事し、アフターサービス分野のデジタル化を推進している。
CONTENTS
- CHAPTER 01 自身のITスキルをトヨタグループで活かす
- CHAPTER 02 アジャイル開発の魅力と難しさを知る
- CHAPTER 03 組織に染み付いた改善マインドを感じながら働く
- CHAPTER 04 マネジメント力と技術力の両立を目指す
CHAPTER 01 自身のITスキルをトヨタグループで活かす

前職ではどのような仕事をされていましたか?
2社のITベンダーで働いていました。1社目は自社内で開発を行う会社で、依頼を受けてシステムを開発するスタイルでした。業務としては、高速道路の電光掲示板のシステムを開発していました。具体的には、ウェブ画面で表示内容を入力し、それを電光掲示板に送信するまでの一連の処理を担当。使用言語はC++やJava、HTMLなどでした。2社目は顧客先に常駐してシステム開発を行う会社でした。自動車部品メーカーの工場で使う品質管理システムの開発などを担当していました。部品の製造過程や検査結果をトレースするシステムで、いつ、どこで、どの部品がつくられ、どんな検査を受けたかを管理するものです。このプロジェクトでは要件定義から導入までの幅広い工程に携わり、C#やVB.NETなどの言語を使用しました。
トヨタシステムズへの転職を考えたきっかけは何ですか?
大きく二つあります。一つは、自分が興味のあるサービスをつくっている会社で働きたいと思ったこと。車は社会インフラとして影響力が大きく、トヨタ自動車の業績に関わることで社会に貢献できると考えました。もう一つは、結婚を機に年収アップを目指したこと。家族を持つ上で、より安定した収入を得たいと考えました。トヨタシステムズは、社会貢献度が高く、かつ待遇面でも魅力的だったので志望しました。また、トヨタグループの一員として働くことで、より大規模なプロジェクトや先進的な技術に触れる機会が増えると考えたこともきっかけの一つです。
CHAPTER 02 アジャイル開発の魅力と難しさを知る

部署の役割について教えてください。
私が所属するカスタマーサービスシステム部は、トヨタの販売店向けのシステムのDX推進を担当していて、特にアフターサービス周りのシステム化を進めています。例えば、車検時の作業記録をデジタル化したり、受付・点検など販売店エンジニア業務の工程管理をシステム化したりしています。その中で私たちは、販売店で使用する大規模なシステムの開発と改善を行っています。私たちの役割は、これらのシステムをより使いやすく、効率的なものに改善していくこと。また、新しい技術やトレンドを取り入れ、販売店のアフターサービス業務のデジタル化を推進することも重要な任務です。
入社後、どのようなプロジェクトに携わりましたか?
入社直後から、昨今問題となりつつある、販売店のエンジニア(整備士)不足への対策として、点検・車検作業を効率化し、エンジニアをサポートするための開発プロジェクトに参加しました。このプロジェクトでは、開発チームのリーダーとして5人ほどのチームを率いていました。具体的な業務としては、まず販売店の現場に赴き、実際の車検作業の流れや課題をヒアリングすること。その後、チームメンバーと共に画面設計や機能の詳細を決定し、開発を進めました。使用した技術については、PoCとして開発スピードを重視するため、モダンアプリケーション開発を採用しました。このシステムの特徴は、車検作業の各ステップをデジタル化し、リアルタイムで進捗を管理できる点です。これにより、作業の抜け漏れを防ぎ、効率的な車検作業が可能になります。
プロジェクトを進める上で難しかった点は何ですか?
アジャイル開発を採用していたのですが、これが初めての経験だったので戸惑いました。特に生産性を上げることに苦労しましたね。外部のアジャイルコーチに相談しながら、タスクの粒度を小さくするなどの工夫をして改善を図りました。具体的には、当初は1週間で1つの大きな機能を完成させるようなスプリント計画を立てていましたが、なかなか予定通りに進まず、フィードバックを得るタイミングも遅くなっていました。そこで、アジャイルコーチのアドバイスを受け、タスクを2、3日で完了できる小さな単位に分割。例えば、「車検の予約一覧機能の実装」というタスクを「予約一覧画面のUI作成」「予約データのDB設計」「予約データ取得処理のバックエンド実装」などに分割しました。これにより、頻繁に成果物を確認でき、早い段階でフィードバックを得られるようになりました。また、チームメンバー間でのタスクの進捗共有も容易になり、全体的な生産性が向上しましたね。しかし、一方で頻繁なフィードバックを得ることの難しさも感じる場面もありました。トヨタの担当者や販売店の方々は非常に忙しく、短期間で何度もレビューを依頼するのは負担になることもあり、この点は今後の課題として認識しています。
CHAPTER 03 組織に染み付いた改善マインドを感じながら働く

仕事のやりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
現場に足を運んで、自分が関わったシステムが実際に使われているのを見たときですね。トヨタには「現地現物」という考え方があり、開発の途中段階でも現場に行く機会が多いです。システム開発者と現場のユーザーの距離が近いので、自分の仕事の影響を直接感じられるのがやりがいになっています。例えば、先日販売店を訪問した際、車検受付のスタッフが私たちの開発したシステムを使って、予約管理をしている様子を見ることができました。システム導入前は紙の予約表を使っていたそうですが、デジタル化によって予約の重複ミスがなくなり、顧客への連絡も効率化されたと聞きました。一方、販売店によって業務が異なり、効率化に繋がらなかったという声もお聞きしました。良い面、悪い面含め現場の声を直接聞けることが、私にとって大きなモチベーションになっています。システム開発はときとして抽象的な作業になりがちですが、トヨタシステムズでは常に現場を意識し、実際のユーザーの声を聞きながら開発を進められることが大きな特徴だと感じています。
トヨタシステムズで働いて感じる特徴はありますか?
トヨタグループならではの「改善」の文化が根付いていることですね。例えば、プロジェクトが終了した後に振り返りを行い、次に活かすポイントを話し合ったり、QC活動として自分のプロジェクトの課題解決に取り組んだりします。常に改善を意識する文化が浸透していると感じます。具体的には、先日終了したプロジェクトでは、チーム全員で2時間ほどかけて振り返りセッションを行いました。そこでは、うまくいった点や改善が必要な点を洗い出し、次のプロジェクトに向けての行動計画を立案。例えば、ステークホルダーとのコミュニケーション方法や、技術選定のプロセスなどについて、具体的な改善案が出されました。こういった改善の文化が根付いていることで、常に改善のマインドを持ち続けられる環境だと感じています。
CHAPTER 04 マネジメント力と技術力の両立を目指す

今後のキャリアについてどのようなビジョンをお持ちですか?
長期的な目標としては、自分がつくったシステムで誰かの作業が楽になり、「このシステムはすごく良い」と言ってもらえるようになることです。そのために、マネジメントのスキルと技術力の両方を磨いていきたいと考えています。マネジメントについては、チーム開発をスムーズに進められるよう経験を積みたいですし、技術面では常に新しい知識を吸収していきたいです。具体的には、まずマネジメントスキルの向上が課題。これまでの経験から、優れたシステムをつくるには個人の技術力だけでなく、チーム全体の力を引き出すことが重要だと感じています。そのため、リーダーシップやコミュニケーションスキルを磨き、より大規模なプロジェクトのマネジメントができるようになりたいと考えています。技術面では、現在注目されているAI技術やクラウドコンピューティングなどの最新技術を積極的に学んでいきたいですね。これらの技術を活用することで、より効率的で革新的なシステムを開発できると考えています。
一緒に働きたい人はどのような人ですか?
お互いに話し合って改善していけるような人。一人の天才が突っ走るのではなく、問題があったときにみんなで考えて進めていけるような人と働きたいです。チームワークを大切にし、改善のマインドをチームで共有できる人が理想です。具体的には、まず、コミュニケーション能力が高い人が良いですね。技術的なスキルも重要ですが、それ以上に自分の考えを明確に伝え、また他人の意見をしっかりと聞ける人が理想です。プロジェクトを進める中で、様々な意見の相違や課題が生じますが、そういった場面で建設的な議論ができる人が重要だと考えています。


※取材記事・部署名は当時のものです