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INTERVIEWS

メーカー出身のバックグラウンドを 活かして、生産現場の課題を解決する メーカー出身のバック グラウンドを活かして、 生産現場の課題を解決する 業務企画を推進する。

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横野 麻衣 / システム開発エンジニア / 2022年キャリア入社
メカづくりIT本部 生産デジタル展開部 DX企画展開グループ

大学時代は生体機械工学を専攻。卒業後は重工業メーカーにて航空機の生産技術職をメインとして活躍、その後これまでの製造現場での経験を活かしながら、新しい領域にチャレンジしたいという想いを持って、トヨタシステムズへ転職。入社後は生産デジタル展開部にて企画業務を担当している。

CHAPTER 01 トヨタ自動車の生産の「仕組み」を企画する

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まずは所属する組織の役割について教えてください。

私の所属するメカづくりIT本部・デジタル展開部は、トヨタ自動車を含めたトヨタグループ各社の「クルマづくりの進化」をITサービスと技術で支えることを目的としています。現在は工場内の製造分野をターゲットに、業務の新しい仕組み作りの段階から企画提案を行い、製造プロセスへのIT導入や現場社員様への普及まで一気通貫で担当しています。

その一連のプロセスの中で、横野さんはどの領域を担当しているのでしょうか。

私は製造分野の新しい業務の仕組み作りをIT面で支える為の企画業務をメインに担当しています。具体的には、将来のデータ利活用を見越して紙帳票をデジタルに置き換えていきたいという会社の想いがある中、なかなか工場現場にデジタルが浸透しづらいという問題があった場合、現場の方々にデジタルの良さをすぐに実感いただけるようなデジタルのスターターキットの構築や、現場の勤務体系でも参加しやすい教育プランを企画するといった課題解決を行うイメージです。

例えるならば、製造業務のデジタル化における教科書をつくるようなイメージでしょうか。

教科書をつくるよりもさらに上流工程の「教科の選定」から行っていくイメージです。ある課題に対しては「数学」を学んでもらうよりもまずは「国語」から学んでもらった方が効果が出やすいというようなことを考えています。そこで教科を選定できて初めて、その教科の中でどの単元をどの順番学んでもらうかを考える教科書作成的なフェーズに移るというイメージです。

なるほど、では何か特定のプロジェクトに参加して活躍するというよりは「製造分野のクルマづくりの進化 」という大きなミッションに対して、効果的なプロジェクトを生み出していくようなお仕事でしょうか。

まさしくそのような仕事だと思っています。顧客側の方と議論しながら、まずはどのようなプロジェクトを立ち上げるべきかを考えて、そのプロジェクトにふさわしいメンバーを社内で探してアサインするという仕事も行っています。

CHAPTER 02 生産現場へのヒアリングを通して、課題の根本原因を探る

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ここからは現在携わっている案件について教えてください。

今は複数のプロジェクトを同時進行で進めているような状態です。私が携わるプロジェクトは、一つ当たり「企画」、「トライ」、「量産」の3フェーズに分かれています。私はこの内、「企画」と「トライ」のフェーズを担当しています。「企画」フェーズでは、プロジェクトの立ち上げに向け、目的やターゲット、メリットなどを整理し、核となる骨子をつくっていきます。その後の「トライ」フェーズでは狙った効果が得られるか、小規模なレベルで実地検証を行います。トライの結果が良好であればそのまま量産フェーズに移行し、次フェーズの担当をアサインして私の担当からは外れますが、期待した効果が得られなければ原因を究明し、また企画フェーズから練り直します。現時点では、企画フェーズのプロジェクトを3件程度とトライフェーズを1件、同時進行で進めています。企画フェーズのプロジェクトが常に多い状態です。

現在は企画フェーズの案件が多いと思いますが、具体的なお仕事内容についても教えてください。

先ほども例に挙げた製造現場のデジタル化についてお話します。私は各社の生産デジタル化を担当する部門の企画担当の方と一緒にプロジェクトを推進しています。進め方としては、顧客の担当と今後の施策の方向性や現状感じている課題についてまずヒアリングを行い、その後現地現物の現状確認を行います。プロジェクトのゴールイメージをすり合わせした後、解決に向けたステップを提案し、骨子を両者間ですり合わせていきます。もちろん提案した内容が一発で通るわけではなく、顧客側の意見や要望も踏まえ、何度も膝を突き合わせながら仮説を練り上げていきます。そしてある程度方向性が固まってきた段階で、仮説実証としてトライを実行していく流れになります。

ヒアリング・提案の工程ではお客様とどのようなやり取りを行うのでしょうか。

先ほどの事例でいきますと、顧客の担当の方へのヒアリングで工場現場のデジタル化浸透の課題を伺い、なぜデジタルに浸透しづらいのかを実際に現場で働かれている方々へインタビューを実施しました。その結果、デジタル化した事によるメリットが実感しづらく、既存の数ヶ月の教育への人的投入も心理的なハードルが高いことが分かったため、「短期で効果が実感でき、現場が楽に受講できる教育プランがあれば、デジタルは浸透する」と仮説を立てました。仮説に合わせた実行案として、現場で初めてデジタルに触れる人を対象に、実務ですぐに使えるスターターキットの構築と、現場が参加しやすい短期間の教育カリキュラムを組み合わせた「教育キット展開プロジェクト」を企画し、顧客に提案を行いました。

CHAPTER 03 顧客よりも一歩先を見据えた提案を意識する

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顧客に提案をする上で意識したことはありますか?

製造現場の将来の姿を想定した中長期視点で、顧客へご提案を出すことは特に意識しています。クルマづくりの進化は可能性が多数あり、製造現場の将来の姿にもまだ答えはありません。顧客とは数年先の未来の姿を議論し、方向性を共有しながら進めていますが、目の前で起きた問題の「処置」につい視野が狭まってしまいがちなのも事実です。対処療法の施策実行に陥らないためにも、一歩先を意識しながら提案を上げていくことは企画フェーズでは重要だと考えています。

その後のトライや量産フェーズへの展開する際はどのような判断軸を設けているのでしょうか。

トライフェーズではプロジェクトのそもそもの目標が達成できているか?という視点で定量的、定性的な基準を設けて、目標値の達成度合いを評価します。そこで問題がなければ量産フェーズへ移行し、全面展開を実施します。私はどのような基準値を設定すればよいかを考え、顧客へ提案し、顧客要望を踏まえた形で評価基準を作成します。トライフェーズで目標値を達成しなかった場合は企画フェーズまでプロジェクトを戻し、構想検討からやり直し、再びトライへ進めるということを繰り返してプロジェクトを洗練させていきます。先ほどの教育キット展開では、現場社員の所感が大切だと考えたため独自のヒアリングシートを作成し、結果一定以上の評価を獲得したため、全面展開へ実行に移しました。

案件を進める中で困難なポイントはありましたか?

前職までの生産技術畑からIT業界に飛び込んだので、そもそものITシステムに関する知見に不足を感じることが多々ありました。また企画業務も初めてだったこともあり、見様見真似でなんとか形にしてきた実感があります。顧客である製造現場の方々と話す際は前職の知見が大いに活かせるので、ヒアリングの際には同じ製造の土俵の人間だったからこそ分かる微妙なニュアンスや仕事に共感できたりして非常にコミュニケーションを取りやすいです。一方で自社側のIT分野のプロの方々との話は初め何を言っているかさっぱり分からない状態でした。今まで周りのメンバーに頼りつつ、毎日全力でキャッチアップしてきたという状況です。

CHAPTER 04 モノづくりマインドを活かしてシステム領域で活躍していきたい

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入社理由に「前職までの知見や経験を活かしつつ新たな領域で活躍の幅を広げていきたい」という想いがあったかと思いますが、現時点で達成できている実感はありますか。

はい、ありますね。他のトヨタシステムズの社員の方にない特徴として、メーカー出身者としてモノづくりのマインドをベースに持っているという点があると思います。そうしたマインドがあるので、やはりメーカーである生産現場の方々とは本当にお話がしやすいですね。モノづくりの現場にいたからこそ分かる力学のようなものを肌感覚で共有できるので、よくお客様から「そうなんですよ!よく分かりますね!」と共感の言葉をいただくことが多いです。また、新たな領域に挑戦するという点でも毎日の業務が挑戦の連続なので、必死に勉強しながら自身の経験やスキルを拡張できている実感があります。

他社から転職してきた中で、トヨタシステムズならではの魅力を感じることはありますか?

非常に風通しがいい点は転職者としてとても魅力に感じています。特に私は生産技術職から未知のシステム領域に飛び込んできた人間なので、やはり分からないことが山のように出てきます。そうした状況の中でもスムーズに案件が進められているのは、周りのメンバーに質問しやすい雰囲気があるからだと思います。「自分の業務範囲じゃないから」と突っぱねることもなく、分からないことに対して親身に答えてもらえるメンバーが多く、私としては非常に助かっていると感じています。

最後に今後の目標について教えてください。

トヨタシステムズに入社して2年が経った今でも、まだ未経験領域を手探りで進んでいる感覚があります。それだけIT領域の仕事は裾野が広いのだと思います。 まずは現在の領域で一人前のスキルと経験を身に付けていきたいですね。そのうえで、様々な関係者を巻き込むような力強いプロジェクト進行ができるようになっていきたいと考えています。現状では担当者やマネージャークラスの方々とのやり取りが多いのですが、部門長クラスの方々とも繋がって、信頼されて、よりダイナミックかつスピーディに顧客に価値を提供できるような企画・提案ができるような社員を目指していきたいですね。

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※取材記事・部署名は当時のものです

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